JOURNAL

「杉本博司」と「本歌取り東下り」

2023.11.12

 

 

 

 

 

矢口です。

 

安曇野の朝5℃。

北アルプスは、標高1,500m下くらいまで雪化粧をした。

 

寒い、嬉しい。

暖かさが引かなかった11月上旬の静けさから、昨日土曜日は冬物をお探しくださるお客様に洋服屋の醍醐味的感覚を甦らせていただいた感。

 

ご来店くださいましたお客様皆様。

心から御礼申し上げます。

 

「杉本博司」と「本歌取り東下り」。

 

日本の写真家で、現代美術作家、建築家、演出家である杉本博司さん。

ずっと伺いたい場所であるけれど、水曜日休館日である為に伺えない「小田原文化財団 江之浦測候所」を作られた方。

 

写真家の枠に囚われず、古今東西の骨董古美術に造詣があり、自己の審美眼のもとに”表現”に変えられる美術家。

一見朴訥としたおじいさまですが、満ち手滴る知識とそれを変化させる感性を持たれた稀有な方。

 

そんな杉本博司さんの個展が、本日まで渋谷区立 松濤美術館で開かれている。

 

杉本博司 本歌取り 東下り|HIROSHI SUGIMOTO HONKADORI AZUMAKUDARI

2023年9月16日(土)~2023年11月12日(日)
September 16, 2023-November 12, 2023
前期:9月16日(土)~10月15日(日) 後期:10月17日(火)~11月12日(日)

杉本博司(1948~)は、和歌の伝統技法「本歌取り」を日本文化の本質的営みと捉え自身の作品制作に援用し、2022年に姫路市立美術館でこのコンセプトのもとに「本歌取り」展として作品を集結させました。本歌取りとは、本来、和歌の作成技法のひとつで、有名な古歌(本歌)の一部を意識的に自作に取り入れ、そのうえに新たな時代精神やオリジナリティを加味して歌を作る手法のことです。作者は本歌と向き合い、理解を深めたうえで、本歌取りの決まりごとの中で本歌と比肩する、あるいはそれを超える歌を作ることが求められます。西国の姫路で始まった杉本の本歌取り展は、今回、東国である東京の地で新たな展開を迎えることから、「本歌取り 東下り」と題されました。本展を象徴する作品である《富士山図屏風》は、東国への旅中に、旅人が目にする雄大な富士山を描いた葛飾北斎の《冨嶽三十六景 凱風快晴》を本歌とした新作で、本展で初公開となります。またこの他にも、書における臨書を基に、写真暗室内で印画紙の上に現像液又は定着液に浸した筆で書いた《Brush Impression》シリーズなど、本展は新作を中心に構成される一方、中国宋時代の画家である牧谿の水墨画技法を本歌取りとした《カリフォルニア・コンドル》など、杉本の本歌取りの代表的作品も併せて展示します。さらに、室町時代に描かれたと考えられる《法師物語絵巻》より「死に薬」を狂言「附子」の本歌と捉え、その他の8つの物語と共に一挙公開致します。現代の作品が古典作品と同調と交錯を繰り返し、写真にとどまらず、書、工芸、建築、芸能をも包み込む杉本の世界とその進化の過程をご覧ください。

 

会期中、展示会出張と合わせて行くチャンスがあったのですが、 松濤美術館を選ばず、六本木の21_21 DESIGN SIGHTの展示を選び、杉本博司さん「本歌取り 東下り」を観に行かなかった。

私、大後悔。

 

そこで、同展示会の図録「本歌取り東下り」がAmazonで扱っていたので購入。

この本、すごい。

 

美しい作品や写真を愛でるだけでも甲斐ありなのですが、杉本博司さんの作品解説や頭の中にある数多の概念が文字化されていて、読み物として私の興味に強く語りかける。

何なんでしょうか、杉本さんは!

 

添付動画で杉本さんが解説されている姫路市立美術館での「本歌取り」、こちらも図録がある。

展示内容も違いそうなのでこちらも手に入れたくなっています。