JOURNAL

RAF SIMONS

2022.11.22

 

 

 

矢口です。

 

RAF SIMONS。

 

アントワープ・シックス・・・

ドリス・ヴァン・ノッテン、アン・ドゥムルメステール、ダーク・ヴァン・セーヌ、ウォルター・ヴァン・ベイレンドンク、ダーク・ビッケンバーグ、マリナ・イー、1980~1981年にアントワープ王立芸術アカデミー ファッション科を卒業した6人に付けたれたは愛称。

二十歳前後の私には手に負えないデザイナーズでしたが、コム・デ・ギャルソンと同時に人生初めて”モード”と言うジャンルを感じるファクターでありました。

 

そのアントワープ・シックスの引力が生み出した次世代デザイナーが、ヴェロニク・ブランキーノであり、カート・ティリーであり、ラフ・シモンズである。

 

ラフ・シモンズは来年1月で55歳。

私の年齢と5歳半しか離れてはないけれど、世界ファッション界では押しも押される巨人、巨匠。

 

映画「ディオールと私」は、私的名作中の名作。

メゾンコレクションの裏舞台、華やかさの裏側にある生みの苦悩を美しく描き、もちろん脚色ありきであろうけれども、私にとっては偶像的存在だったラフ・シモンズと言う人間のお人柄を魅せてくれた。

アパレル世界にご興味ある無しに関わらず、ご覧いただきたい作品です。

 

そんなラフ・シモンズ、自身のブランド「RAF SIMONS」が2023SSコレクションを最後に27年の歴史に幕を下ろすとの発表があった。

持続する為の困難や、人生観、これからの生き方・・・ご自身として多面的に考えてのブランド終了であろう。

 

自身はブランドから離れ、ブランド=会社は買手に譲渡して残す??今メディアで確認できる情報からはこの様な形は拝見出来なかったので、完全終了なのか?そうなのだろう。

そうであれば、どれだけ潔いのか!!

アトリエスタッフさん達のこれからも含め廃業までのスキームは不明確ながら、終わらせ方のデザインにもラフ・シモンズの美学があるのだろう。

 

「ラフ・シモンズ、めっちゃ着てました!」って見地からの感想ではありませんが、世界のファッションシーン華やかりし時代のトップブランドの終幕に思いを寄せた本日の投稿です。